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第16回

女性は命の管理人!

〜才田春光さんによる排経のすすめ。


(文・写真:ほった さとこ)


  石川県は白山麓の入口、獅子吼高原で行なわれた白山虹の祭。2日目の9月9日は、ウーマンズ・ティピのトーク企画がめじろ押し。ウーマンズ・ティピは、赤ちゃんやちびっ子とお母さんたちが穏やかに過ごしていて、平和な空気がわたしにも心地いい。

 その日の午後、最初のお話が才田春光さん。現在ピールアーティストとして活躍している50代の女性。普通は捨てられる果物や野菜などの皮(ピール)をオブジェや器、灯りなどに美しく蘇らせる創造芸術をしています。自分でデザインを考えるのではなく、彼ら(果皮)がなりたいという声を聴いて創作。その感覚の源は生まれてすぐに産湯に浸からなかったことにあるのではないかと推測しています。小さな頃から感受性が強く、それが辛くて鈍感な人に憧れたそう。20代からは生理用品に頼らない生理日を過ごしています。才田さんは月経血をトイレで自由に出すことができるのです!そして、その行為に「排経(はいけい)」と名付けました。
 きっかけは、予定より早く訪れた生理の時。おしっこを我慢するように膣をきゅっと締めたら下着に月経血がつかなかったことから、体で月経血をコントロールできるんだと気づきます。その後、体とコミュニケーションしながらの筋トレでナプキンの要らない生理日に。ナプキンから解放され、かぶれや不快感もなく、生理も3、4日で終わるようになり、いつのまにか生理痛もなくなっていたそうです。
 「小学校では5年生位で月経について教えられますが、その時に生理用品メーカーは試供品を配ります。生理の時にはこれを使いましょうという、刷り込みの始まりです」と才田さんは語る。
 「ナプキンを使用し続けた場合の体の変化のひとつに、筋力低下による尿漏れがあります。使用後の焼却によってダイオキシンが検出されたという報告もあります。ナプキンの製造過程にある塩素漂白された時に発生するそうで、製造の時点から汚染されている疑いがあります。ナプキンは白くなければ販売できないという薬事法もいかがなものでしょうか。もっと怖いのはナプキンを直接肌につけている時。股間は経皮吸収率の高いところ。ナプキンに有害物質が含まれていると、皮膚を通して体内に入り脂肪分の多い組織に蓄積されます。乳房や子宮です。乳がん、子宮内膜症、不妊症などの原因になっているのではと考えられています。汚染された女性が妊娠したら、へその緒を通じて胎児を汚染する可能性もありますね。私の目には、女性は無許可の人体実験をされているように写ります。更年期障害の若年化や深刻な症状との因果関係も私は疑っています。また“使い捨て” という言葉に嫌悪感を覚えるは私だけでしょうか。産み育てる性の女性に使い捨ては似合いません。」

 さらに才田さんはこう語る。
 「自分の感覚を大切にしてください。生理痛はナプキンを嫌といっている体のサインじゃないかしら。安易に薬を求めるのではなく、生理用品を変えてみるという選択肢もあります。1961年に日本で始めてナプキンが発売された当時、ある婦人団体からの反対があったそうです。月経血が垂れ流しになる商品が売られるようになると、女性から大切なものが失われるという危惧からだったようですが、予想は当たりました。現在、ドラッグストアの棚には、おむつ、ナプキン、おりものシート、尿もれパッド、大人用おむつなどが並んでおり、何かを当てないと暮らせなくなった女の一生を見る思いです。神様はこんな不便な体に女を作っただろうか。本来備わっている機能を失い、やがてものがないと過ごせない体になるなんて。使えば使うほど感覚が鈍くなるという悪循環です。ほとんど仮死状態なのではないかしら。私は生理日がうれしくて、もう一日長ければいいのにと何度思ったことか(笑)。だって自分の筋力が確かめられるから。ブルーディではなくハッピーディなのです。
 メーカーは、用途別に商品の種類を増やすことで収益を上げています。ナプキンのCMでは好感度の高いタレントを使って、言葉たくみに使い勝手の良さをアピールしますが、自分に言い寄る男性に置き換えて観察してみてください。イケメンでもハートまでは分かりませんね。スキンシップの相手を選び間違えると体のリスクを負うのは自分。傷ついてもなんの保障もありませんし、厚生労働省や行政が動くのを待っていたら人生が終わってしまいます。タバコには〈健康のため吸い過ぎに注意しましょう〉とありますが、生理用品には〈使い過ぎに注意しましょう〉という表示はありません。女性の無知がメーカーには好都合なのです。自分の体を守り、子供、家族、環境を守るために女性は気づかねばなりません。塩素漂白から酸素漂白に変えたから大丈夫といわれても気を抜いてはいけません。『オオカミと7匹のこやぎ』にあるように、どんなに声色を変えようと、見かけを白く装っても、オオカミの本質は変わらないのです。 命の根源に関わるところへ石油製品は相応しくないのです。女性の中枢とも言える命の門を守ることは女性にしかできません。《女性は命の管理人》なのです。
 女性に必要なのは、安全な1枚の布だと考えています。ナプキン、おりものシート、 おむつや、おむつライナー、尿もれパッドなどいろんな場面で活用できる布です。洗う時も蛍光増白剤(発ガン物質)の入っていない安全な洗剤を選んで下さい。もし月経血の色が残っても、その染みをお絵かきのように楽しみましょう。心の余裕を育てることになり、ひいては、自分を含め、いろんな物事を優しく受け止められるようになるのだと思います。染めたい時には、紅茶、ハーブティなどがおすすめ。手軽で安全です。
 日本では尿もれで悩む女性が増加の一途、アメリカでは既に次の症状へと進んでいます。50代の女性の半数が性器脱という記事を目にしましたが、日本にも近い将来同じような状況がくると言われています。尿もれのある人は性器脱になりやすいので、早めの改善が必要。一番良い方法は安全な布で自分の体を守りながら、筋力をつけることです。究極の便利は自分の中にあるのです。」
 才田さんは最後に「私の話も鵜呑みにしないで。自分の体の声を聴きながら判断することが大切。みなさんの選択肢を広げたくて話をしているのです。自分の体の主人になってください」と話していました。
 才田さんの話、特に性器脱(膣や子宮が膣を通って下がり外に出てくる状態の総称。出てきた臓器によって、子宮脱、膀胱瘤(脱)、直腸瘤(脱)、子宮摘出手術後の膣(断端)脱、と名称が変化)という新しい病気はショッキングだった。膣から子宮が出てくるなんて。そこまで女の体は退化しちゃったの? 大事なことを放棄した結果のようにも感じる。でも冷静に状況を見回すと、多くの日本の女は確実に性器脱へ向かっている。
 わたしはムーン(生理・月経)の時、月経血を膣口で締めて、なんとなく溜まったな〜と感じたら、トイレ(たまには庭や畑でもいいかも)でゆっくり出しています。そういう人、増えてきましたね。ムーンの時以外でも、台所でお料理しながら、電車にぼーっと坐っているときとか、膣や周辺の筋肉を鍛えることって、慣れちゃえばいつでもどこでも出来て楽しい。才田さん曰く、トレーニングは何歳になっても有効だそうです。さあみんなでレッツ!トレーニング。排経は自分の軸作りにもつながっている感じがしますよ〜。



スナフ(素直布)
〜才田さんが考案した1枚の布たちです〜
10枚セット¥3900円 (S4枚 M3枚 L3枚)
「スナフの使い方」と、才田さん考案の「3Q体操のしかた」付き。
素材は無漂白の木綿。生地はガーゼと晒しの中間、Mサイズは目が細かです。  
スナフは safe,simple,smart,soft,save, support,sense、natural、free、布(ふ)という言葉から生まれました。ナチュラルな「究極のナプキン」です。
試してみたい方は、郵便局に備えつけの、振替用紙にてご注文ください。 代金に送料を加えて下さい。(送料:1セット300円 2セット400円 3〜9セット600円 10セット以上無料)
口座番号:00770−7−93204  口座名称:才田春光


才田春光さんの連絡先/体についてのお話の出前講座をしています!
HIMITO・火水土 12〜日没 不定休 http://www.peelart.com/
〒920-0975 金沢市中川除町51 犀星文学碑バス停前(周遊バス)info@peelart.com   
電話:076-224-3730 090-2126-9830 



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No.139=2006年11・12月号

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