日記65

マウイ便り。

 

お気に入りのビーチができた。

そこは玉石の海岸で、泳ぐにはちょっと危険だからか、またその海岸にたどり着くまでに、がけっぷちを降りていかなくてはならない事もあり、

観光客はもちろん、人が、誰もいない。

まるで私が昔住んでいた、八丈島の北の果て永郷の赤サリ海岸そっくりなビーチなのだ。

そしてその海岸から続く森の雰囲気も観光地化されてないマウイの素朴な森があって、森の中に入ると・・

私のインナーチャイルドが大きく伸びをして、俄然活気付く。

鳥の鳴き声に答えて歌いだせば、周りの精霊たちが喜んで耳をそば立ててくれるのがじわじわと伝わって、私は本当に心から幸せをかんじるのだ。


昨年の夏至に、マウイ島で”水の祈り”を行ってから、私の中でマウイがまったく違った側面を見せてくれ始めている。

今までは賑々しい垢抜けたハワイのトロピカルチックな自然が主だったが、

最近はもっと素朴で、どこにでもあるような、ただのブッシュとか、そんな中にふっと安らぎを感じる自分がいる。

椰子の木だけではない、ハワイの木々や、ハイビスカスやプルメリアでは無い、素朴な目立たない小さな花が心に飛び込んできて、

「私はネネ、貴方のお名前を教えて?」とつい話しかけていたりする。

森の中で自生しているタロイモ(里芋の従兄弟?)の姿の美しさは言葉に尽くせないほどだ。

10年前に、誰もいない永郷の玉石海岸で波の打ち寄せる音を聞きながら、ぼーっと海原を眺めて多幸感に浸っていた精神状態とまったく同じ精神状態がマウイでも得られた事に、新しい驚きを感じている。


マウイ島の人間社会とのおつきだけでなく、自然社会とのお付き合いが始まったのです。ばんざ〜い!!

人間社会では大人の女性だけど。自然社会の中では私は6歳の子供だ。

自分が一番謙虚で素直になれる場所、 誰もいない森の中で、

わたしよりうんと年取っていそうな苔むした岩や、美しいシダや、マンゴの木に、友愛を伝えていくことの喜び。

自分が愛していることを、相手に素直に伝えられるのはとてもうれしい。

他生物との共感、コミュニケーション。

そんなひと時をまたもてたことに、そして自分がもう何も要らないって思えることにも、あぁ・・うれしい。

 


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