ビアンチェンマイ掲載の原稿

Vol.83



何か一つの事を何年もやめないで続けてゆくと、それなりの世界が開けてくるからオモシロイ。「持続は力なり」という言葉が妙に納得できたりするし、それも何かを求めてウロウロアチコチ旅したり、色んな試行錯誤のあげく「やっと出会った」ものを続けてゆくと、なお効果的だな。
自分の天職、住む処、パートナーや親友、大切なはまり処、そんなものを求め続けて「やっと出会った」ものを持続してゆくとその世界は「ひとりでに」展開してゆき花開いてゆくのだと思う。大切なのは「タイミング」と「はまり処」。

パイに出会ってパイにはまってもう3年近くになろうとしている。暇なのにメチャ忙しい日々が展開してゆく。この原稿が活字になるのが2004年1月だとして、昨年の12月7日満月の前夜、ボクの親友ジョンレノンの二十三回目の命日イヴの夜「キャンヴァスカフェ」というタイ人の女友達の店で「一周年記念」ライヴをした。われらの「くるくるパイバンド」と「キャンヴァスカフェ」の出会い一周年記念。僕らのバンドも「キャンバスカフェ」も一年前の同じ日に一緒に活動を始めたのだ。パイは今、世界中のミュージシャンやアーティストが訪れていて、彼女の店もギャラリーカフェで、自分の最新の作品群を展示していて「いのち命イノチ」している。パイは今、自然の美しさに加え「人の気」が高まりゆく。ライヴは大成功で、今またライヴCD制作中で、これでパイ発信のCDは5枚目だ。それぞれのア−テスト達が自らの「想い」を形にしてパイから世界に発信していく様は美しいし、人の心のヒダに確実に触れてゆく。

ボクは年末年始は日本に戻って1月の末またパイに「里帰り」だ。この一ヶ月間の日本の生活はとっても楽しみで、今回は是が非でも「ロングステイ・ヴィザ」を取得して2004年はパイから出ないで「一年丸ごとパイ」してみたいな。今までは普通のヴィザ、リエントリーヴィザ、トリプルヴィザ、メ−サイへの往復のくり返し、といろんな方法でこの3年間やってきたけど、この「静養」目的の「ロングステ−ヴィザ」はボクに一番ふさわしいので挑戦してみたいな。そして今年こそはユートピア「パイ」でホントに「静養」できたらサイコ−!!

パイの地元の人達の間では「日本人村」といわれている我らの「ムーンヴィレッジ」も時と共に刻々と変化してゆき、昨年は念願の日本米もとれて、消えゆく「結」的人間関係も再現できたし、13歳の男の子の手作り井戸や、その母親の土壁作りの家も出来たし、道路に面して素敵な『MOON VILLAGE』の看板も立てたので、パイに来た人達もブラブラ散歩がてらこの素敵な看板を「観光」してくださいね。そしてこの「ムーンヴィレッジ」に入ってくるかどうかはアナタとの縁次第ですね。インドと同じで「行ける人はいけるし、行けない人は行けない」のだから。今年のボクのパイでの想いは「草刈り機」を使わないでいい生活、つまり、ヤギを飼って草を食べてもらったり、雑草園を作ったり、高床式の広いベランダを作ったり、いろいろ試してみたいな。そしていよいよ自分の住家を作ってみたいな。「おもしろくっておかしくってハッピーになれる」空間づくり。

2004年は朝から晩まで「ムーンヴィレッジ」にいてちゃんと「村長さん」をやってみようかな。縁が起きたら縁起がいいなパイライフ。そしてみんなで3年後の2007年のパイライフをイメージしながら一日一日をいとおしく大切にオリジナルしていきたいな。

「MOON VILLAGE」 村長のとろんより


とろんのことば HP表紙