amanakuni Home Page | なまえのない新聞ハーブ&アロマテラピー | 八丈島の部屋

とろんのPAI通信(4)

  PAIに辿り着いて4年近くになるけど、最初の半年は木と竹と葉っぱのバンガロー生活で旅人たちと共にいて、それから3年間は月2000バーツ(約6000円)の青色のタイル床が美しい借家生活を続け、そして今はムーンビレッジに建てた木と竹と葉っぱでできた新居生活を始めている。憧れの屋根裏部屋に寝床があって裏に流れる小川のせせらぎの音色に包まれながら夢見る日々。大男でも床下を楽に歩いて通れる高床式、広い木製のベランダのある生活をはじめたのだ。2005年は50歳以上の人しかもらえない1年間有効の(ロングステイヴィザ)をとって1年中PAIに、ムーンビレッジに、我が新居にはまり続けてみたいな。
 よそうだにしなかったPAI定住の最初のキッカケを作ってくれた人は(さわさん)という男の人だ。彼は4年前ボクが日本を出てインドのベナレスにいた時、すでにPAIに数ヶ月滞在していて、そこからボクに誘惑的な手紙を送ってきたのだ。『ユーラシア大陸放浪途上』(梨の木舎刊、澤村浩行著)という本を出している。2000年の(いのちのまつり)以来ずっとあってなかったのに、半年前にあ!!!っと、バンコクで再会し、彼のゲストハウスをたずねてみたら(かわさん)という蒼白い顔をした超痩せこけたみるからに(カンオケ途上)の60歳の男の人が隣の部屋にいて、初対面のボクにいきなり(オレは残り最後の金でインド行きの片道切符を買ったので、もちがねが尽きたときがオレの人生のオワリ、だよ)と、死を覚悟した終末口調でボクに話しかけてきたのだ。
 そして今、ムーンビレッジの住人はボクとけいじと(ふらファミリー)と、そしてその(かわさん)の9人が核となっていて、これにいったりきたりの旅人が加わる。僕の新居の隣に、やはり木と竹と葉っぱの高床式の(長屋)を建てたので、ムーンビレッジで61歳をむかえた(かわさん)もPAIの冬の到来と共にその長屋に移り、(ふらファミリー)は(かこちゃん)...松本で、まふえ、という沖縄料理店をやっていた女の人で今は沖縄在住...とその息子(楽)がみんなと作った、井戸付の泥の家を改良して生活している。この還暦を越えた(かわさん)も(ふらファミリー)とおなじく(その日暮らし)そして(その月ぐらし)で、またもやボクの楽しみがふえたのだ。(その年暮らし)そして(そのひかりぐらし)に誘われて一日一日を精一杯サバイバルしなきゃ。(明日に向かって)というより(今に突き動かされて)ね。果たしてこの(かわさん)に続いて(放浪途上)の(さわさん)もいつかはムーンビレッジの住人になるのだろうか???もしなるなら、是が非とも、先月号で紹介した約60年前に日本軍の作ったPAIへの朽ちかけた鉄橋を修復して、ボクらみんなが笑って歩いて渡れるようなプロジェクトのリーダーシップをとってもらいたいな。(イイダシッペがリーダーシップ)がムーンビレッジの合言葉、なのだから。あくめいたかき愛すべき我が(さわさん)!!!  2007のまつりには是非これを実現してみようよ!!(カコをムダにしない)いのち命イノチ!なのだから。武器を銃声をカコを成仏させ、いつの日かみんな(楽器)と(歌声)でこのPAIへの鉄橋を歩いてわたれるといいな。
 ムーンビレッジは4ライ(約2000坪)の広さに小川が流れゆき田んぼと畑があるから住人は限られてくるけど、PAIの町にはセンスのいいゲストハウスが山ほど点在しているので、それぞれが自分に合った空間にはまっていけばいいし、長期滞在者や生活者は家をかりて住める。たとえば、郊外の家に住んでるカップルに(あき&たかし)がいて、ボクのPAIにおける大切なキーパーソン。PAIにもう3年すんでる彼らを次号で紹介してみたいな。
 この『とろんのPAI通信』に毎回イラストを描いてくれている(なな)に赤ちゃんが産まれ出た! 2004年9月3日の朝7時5分。かや(夏椰)という男の子。今月号まではおなかに赤ちゃんがいて描いたイラストで、次号からはあかちゃんと生活しながら描くイラスト。その違いを感じながらボクの(ことば)に接してくれると、また面白いかも。袋に書かれた成分表などを読みながら食べるカリントウの味、効能書きを読んでからつかる温泉気分、みたいなもんかな。(なな)は2007年のまつりの(イイダシッペ)。ボクはひとりの女(なな)から湧き出た(想い)を(天)につなげて(かたち)にしてゆく、ひとりの男。男と女は、空のひろさと海のふかさ。


 PAIにすみ始めたのもムーンビレッジを展開しているのも2007年への想いも、まったく(明日に向かって)なんかじゃなくって(なにがなんだか今に突き動かされて)のやむにやまれぬ、いのちのうずき。PAIに来た当時、ゲストハウスにすんでたとき、洗濯用の大きなプラスティック製の青色のタライを買うのにドキドキ迷いながら買ったのに、今じゃ、家なんか建てちゃって、いったい、このボクは、そして(ふらファミリー)(かわさん)はどうなりゆくんだろう。
 このままいくしかない!どおおおんといこう!! かみさまよろしくたのむよね!!!
 インスパイアーレーション!インプロビゼーション!!そして、セレブレーション!!!
 MAY LOVE&MONEY GO ROUND ON EARTH !
愛と金は天下のまわりもの!! 
http://soul-love-fusion.com  とろんのHP http://amanakuni.net/toron/
 とろんより、アンタに向けて、ちゅ!!!

(イラスト:なな/写真:とろん)



No.128=2005年1・2月号

なまえのない新聞のHome Page

amanakuni Home Page