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自然雑貨&ゆるくり茶屋

あひおひ

592-0002 大阪府高石市羽衣3-1-1
Tel. 072-263-2700
http://60360868.at.webry.info/
営業時間:am10〜pm4
金曜日はpm3〜9
定休日:水・日・祝日

 



 大阪から和歌山に向かう南海電車の羽衣駅から歩いて5分ほど、浜寺公園からも近い国道沿いのビルの1階にフェアトレードなど自然雑貨のお店「あひおひ」がある。
 お店の名前の由来はというと、「共に生まれ共に生きる」という意味とのことで、漢字だと「相生」、呼び方は「あいおい」だが元もと古い言葉なので「あひおひ」と書くそうだ。
 店に入るとフェアトレードものの他、かわいい手ぬぐいや木のおもちゃ、おしゃれな食器類、自然化粧品、ミニコミや本、カード、陰暦のカレンダー、CDなど幅広い品が所狭しと置かれている。また六カ所ラプソディ等のポスターや「身土不二」と書かれた布をはじめフェアトレードの品や石けんの説明を書いた紙など、メッセージがあふれている。
 「私らが物を買うということは、選挙の一票みたいなもので、その企業を支援することになる。でもその裏のことは全く知らないというのが蔓延しているわけじゃないですか。それが問題だと思うんです。そういうお話のきっかけに、フェアトレードのものを置いているんです。その品物がいいよということよりも、物を選んで買って欲しい。物の奥を見て買って欲しいという気持ちが一番大きいですね」とマルコさん。
 自然化粧品については、もともと自分で石けんを作っていたことがあり、市販のものはいったい何を入れてそんなふうによくしてるんだろうと思って調べれば調べるほど、なんだこれは!騙されてた!と思うようになったんだそうだ。
 店の一角にはカウンターがあってカフェになっており、しょうが茶、なつめ茶、かりん茶、ゆず茶などの他、オーガニックコーヒーやヘンプビール、夏の特製メニューもある。
 そのカウンターをはじめフローリングや棚、テーブルなどお店の内装はほとんどマルコさんが国産の間伐材でつくったそうだ。手作り感あふれているがしっかり作られている。驚いたのはカフェで出す食器類も韓国に行って泊まり込みで自分で焼いて持ち帰ったものだという。
 もともとマルコさんは旅が好きで、お店をはじめる前は主に日本国内をずっと旅していたという。
 「お金はそのときどきにその土地で稼いだり、季節労働で畑や海の仕事をしてたんです。そういうことをやっていると、まともに自然の破壊が見えてきて、すごい危機感を感じていました。それで、都会はだめだから田舎に住もうと思っていたんです。でも旅をしながら住みたいところをさがしてるうちに、だんだん考えが変わってきた。自分が田舎に住んだら自分はいいけど、何も変わらへんやんみたいに思って、自分の生まれ育ったところにもどってきたんです。平和とか環境という前に、まず隣の人とあいさつができるかできないかだと思うんです」
 マルコさんは小さい子供のいるお母さんでもあるので営業時間はあまり長くないが、このお店は映画の上映会やアースデイなど地域での様々な活動の窓口になっている。また最近ではお産の会もやっているという。
 「自分が出産した時、人気のクリニックにも行ってみたり、けっきょくは助産所で生んだんですけど、お産に対する見方がこんなにちがうのかというのがショックだったんです。そしてお産はとっても大事だなーと思ったんです。子育てにもつながるし、自分一人の身体じゃないから環境とか食のことにもとっかかりやすいし。自然なお産がすべてじゃないけど、お産としっかり向き合うことが大事だと思ったので、お母さん方とつながって、お産を考える集まりをやり始めてるんですよ」
 肩肘張っていたり主張を押しつけるようなかんじではまったくなく、むしろマイペースで楽しんでやっている「ゆるくり」バイブレーションなお店だが、小さな子供を抱えたお母さんでありながら、自分の体験の中から出てきた考えをもとに置く品物を選び、お店自体も自分の手でつくりあげ、またそこから発信しているマルコさんのやわらかい真っ直ぐなパワーに感心させられた。(あ)

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